つくるデザインの先に使うデザインを、しっかりコミュニケートするツールを目指して。

2017.08.28 /

廃棄物管理の資源循環を提案する環境プランニング企業の株式会社ランドスケープ。年々変わるリサイクル法や地域・自治体によって異なる処理方法への対応や処理料金の適正化など、料金体系をプランニングし提案、トータルで管理することで、資源相場に応じた適正な廃棄物管理と資源買取をの提供を行う。今回は主に新規顧客の開拓に使用されるパンフレットのデザイン依頼をいただいた。

 

101_landscape

使われるシーンと目的を踏まえて
初回のヒアリングから見えてくる課題とパンフレットリニューアルという手段の先にある目的は何なのかを見つけることからデザインがはじまる。今回のパンフレットを通してエンドユーザーに届けたい2つのキーワードは「認識」と「創造」。今や企業にとって廃棄物管理は当たり前の取組み。しかし、当たり前だからこそ多くの企業が深く考えていなかったり、年々変わるリサイクル法にも関わらず昔ながらの管理方法のままであったりしている現状がある。そんな非効率な廃棄物管理にメスを入れることで処理費用の削減を可能にすること、それは単純に地球にとって優しいのはもちろん、本来業務の発展に向かうための「人工環境と自然環境の調和」なのである。

102_landscape

本能的に気づきを与えるデザイン
「認識」と「創造」という2つのキーワードを通し、「人工環境と自然環境の調和」を伝えるためのデザインを細部に行った。全体のトーンを落ち着いたカラーでまとめ、表紙には手に取ったお客さまが、興味を持ってもらうためにあえて開いた先のビジュアルが少しだけ覗くようなデザインとした。表紙を開くと、天地に対して山とそれが映り込む水辺のメインビジュアル。中面のページには左右に対して海と陸の境界線、「認識」と「創造」のビジュアルを対比してレイアウトした。このページは特に対比して読んでもらうことを想定し、開いた際に視線に入りやすいよう通常のパンフレットに比べて横幅を少し短い誌面サイズに。どれも、ビジュアルありきではなく、整理整頓を行い、本能的に伝えるために行ったデザインだ。

103_landscape

コミュニケートするために
企業パンフレットはそもそも喜んでじっくり読まれる媒体ではない。そこを読ませる、読んでいる時にふと気づくようなことがあるような仕掛けを散りばめた。例えば対比させたデザインに合わせてタイトルの「ENVIRONMENT(調和)」を中心に「NATURAL(自然)」と「ARTIFICIAL(人工)」を逆さにデザインした。また、地球環境に配慮した企業であることから手触りのよい再生紙100%の用紙を採用した。どちらも、誌面内に意味や理由の記載はない。気づいた人だけから生まれる会話を楽しんでもらう仕掛けだ。

 

ビジュアル的にカッコいいモノをつくりだすことというものは、そんなに困難なコトではないと考えているし、それだけをデザインとは呼ばない。また、自らがそれをつくりだし、使うコトも容易いだろう。しかし、世の中にある多くの企業パンフレットをはじめとするツールの多くは、他人がデザインしたモノを使っている。自分がアートディレクション・デザインしたものを手に取るクライアントが、最終的に手に取るターゲットに伝える際、チグハグや漏れがないように、しっかりと「伝える」ことのできるような「伝える(提案)」を心がけている。

writing by bungo yamamoto

株式会社ランドスケープ
企業パンフレット デザイン

client:株式会社ランドスケープ
art direction:山本文吾(株式会社トンカチ)
design:山本文吾(株式会社トンカチ)

OTHER ARCHIVE