クライアントが求める最高な結果をベストチームで、それは切磋琢磨する関係性だからこそ成り立つ。

2017.08.04 /

中洲の川沿いに佇むキューブ春吉アクア。店舗自体が道路から離れた川沿いに構えているため、テナントまでの動線が弱くリーシングに苦しむ中、ファサード(マンションの顔となる一部)の改築を行い問題を解消したいという依頼をいただいた。

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課題と達成手段、そして達成目的

クライアントの想いを確認しながら、問題を整理してプレゼン資料を作成に取り掛かった。今回の課題は、川沿いにある建物までお客さまをどのようにして導くか。この先にお店があると知ってもらうには…。解決するための達成手段はファサードとアプローチを含む外構のリニューアル。明るくするか雰囲気を作るか…。他にも解決すべき要素が数多くあった。「デザイン=体裁よく見せる」的なイメージをもたれるが、デザインは、あくまでも問題解決の手段であり、その先にある目的を達成できなればならない。今回の達成目的はテナントリーシングの向上。そのために「来店するお客さまをどのようにして川沿いまで導くか?」というデザインを考え抜いた。

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目的を達成するまでのプロセス

課題達成を導くために、トンカチでは既存の建築物と外構を3次元で作り込み、様々な要素を考えシミュレーションする。道を歩く人がどのように空間認識するのか?サインがどのように見えるか?という様々な課題を見つけては解決していく。いくつかパターンを構築し導き出した答えは、大きな空間に樹木を植えることで、小さな空間を作り小庭として演出。小庭を通り抜ける道は、川沿いの奥へと導く動線を作り出した。小庭の道の脇には個性的な電照サインをレイアウト。中洲界隈の賑やかな道並みと、由布院にあるような庭宅のギャップを演出することで、お客様をお店に導く動線を導き出すことができた。結果、お客さまが迷うことなくお店にたどり着くようになり、テナント入居率100%という目的も達成することができた。

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ベストチームは競い合う仲間でもある

今回は、店舗から外装・外構と幅広く対応できる店創ニュートンと、トンカチ創業時から付き合いのあるTAISEI.gu凛の深川氏に外構廻りの植栽計画をお願いした。店創ニュートンの山田氏は感度が高く、こちらからのお願いを理解してくれた。深川氏には、クライアントから樹木を直接選びたいという要望を受け、大刀洗町にある樹木が沢山植えてある畑に行く機会を作ってくれた。いくつかの畑を回ることで、良い樹木が見つかり、当初の計画より大きめの樹木を植えることになったが、剪定によって雰囲気を作り上げた腕前は「さすが」としか言いようがない。共に感謝の言葉をお送りしたい。

 

普段からフットワークの軽いトンカチの交友関係は幅広い。建築、デザイン関係はもちろん、不動産、マーケティングリサーチ、人事コンサル、旅行代理店、士業関係…。そんな中から、どのような案件においてもベストなチーム編成を組むことができる。気心知れた仲だからこそ、時にはベストな回答を求めて言い争うこともある。また、近しい仲間としての関係性は、競い合う関係性でもある。共に進む良き相談相手でありながらも「負けてたまるか」というライバル心という両方の関係性を持つ仲間たちだからこそ、常にベストなチームでプロジェクトに挑めるのだ。

 

writing by takeshi migitera

 

client:事務機ビル株式会社[WEBサイト]
produce右寺武志株式会社トンカチ
design:右寺武志株式会社トンカチ
graphic design:山本文吾(株式会社トンカチ)
architect株式会社店創ニュートン
gardening:株式会社Taisei.gu凛[WEBサイト]
photograph加藤淳史[サンルゥヴァレンヌ]

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