マジメに生きる職業としてタクシードライバーを選ぶ、 業界の底上げとなる旗印になることを願って。

2016.09.01 /

ドライバーの高齢化と人材不足がとまらない。それは、高砂タクシーだけでなく、タクシー業界全体の大きな問題となっている。今回、新卒採用を中心とした人材確保と、定着化に向けたプロモーション活動を行うにあたり、シンボルマークならびにグラフィックツールのデザインを行った。

トンカチ 高砂タクシー 採用

タクシー業界の誤解

タクシードライバーの人手不足の大きな要因を考えると、第一に業界自体へのイメージの悪さがあげられる。歩合や長時間勤務(夜勤)などの特殊な勤務形態に対しての印象、特に歩合制度による安月給の悪いイメージが世間一般のほとんどの意見のようだ。しかし、実際にヒアリングを行ってみると、基本給プラス歩合制というように計算されるのが一般的で、いわゆるホワイトカラーの営業職のインセンティブ(賞与)のような考えに近いといえるのかもしれない。実際、タクシードライバーという職業に真剣に向き合って仕事を行っている人の中には、勤続年数にかかわらず、同年齢の平均収入以上に稼いでいるドライバーも在籍しており、安月給というイメージは覆されることがわかる。また、隔日出勤制度は、休日の日数が増えることにつながり、趣味を大切にしている人などに向いていると高砂タクシーの藤本専務は話す。タクシードライバーは一人で行う仕事だからこそ、自主的な行動が求められ、それはもちろん収入にも大きく比例してくる。だからこそ、仕事のみならず、自分の生活全体を考えることが重要で、それは様々なライフスタイルが多様化する現代の職業として、候補とすることが可能だといえるのである。

トンカチ 高砂タクシー 採用

働くことは生きること

ただし、業界の現状から見えてくることは、しっかり働けば稼ぐことができるという一方、しっかり働かなければ稼ぐことはできないということでもある。だからこそ、働くことの大切さを、これから入社するドライバーにはもちろん、現在働いているドライバー、そして会社全体、業界全体へとつなげていきたいと考えた。飛行機のパイロットとまでは言わないが、人の命を預かる大切な仕事という意識とやりがいを持てば、きっとタクシー業界の底上げとなるはずだ。

トンカチ 高砂タクシー 採用

実直な人材を求める業界

そんな中で、「マジメ」というワードを見つめ直した時、正直とても不恰好だなと思った。そして、その不恰好さがとても素敵だと感じた。「マジメ」とは、イコール効率が良いことではないのかもしれない。ただ、その実直な姿こそが「マジメ」なのだ。前述したように「マジメ採用」という言葉の中には、高砂タクシーのみならず、業界全体に対する改革が含まれている。その言葉をタクシーを象徴する表示灯(行灯)の中におさめ、さらにマジメ採用という言葉の中心に「taxi」という文字を縦に掛け合わせたシンボルマークをデザインした。縦に配置された「taxi」という言葉は業界に対する強い意思を表現している。カラーリングには、みずみずしくフレッシュなオレンジ色を採用。明るいオレンジは、心理的に陽気でのびのびとコミュニケーションを活性化させる。今後の高砂タクシーを担う人材へのメッセージだ。このシンボルマークが、単なる採用の枠にとどまらず、現在の、そしてこれからのドライバーと乗客、 高砂タクシーとドライバー、そしてタクシー業界と高砂タクシーとの関係を盛り上げていく旗印になることを願っている。

writing by bungo yamamoto

client:高砂タクシー株式会社
produce:福田健治・陣内厚一郎(話せる参謀)
art direction:山本文吾(株式会社トンカチ
graphic design:山本文吾(株式会社トンカチ
support:大塚絵実子(株式会社トンカチ

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